夏まで待とうと思ってたけど他にネタが思いつかないからフライング 。
当サイトは決して人狼ジャッジメントを貶める(おとしめる)ものではありません
読書感想文
人狼ジャッジメントの利用規約が教えてくれたこと
「お前それ規約違反だぞ!」
ネタ部屋でよく聞く台詞だ。
しかし、何人が人狼ジャッジメントの利用規約を読んだことがあるだろう。
私たちは利用規約について何も知らないんじゃないか。そう思って私はこの本を手に取った。
まず1番驚いたのは、この本は2018年8月30日以降改定されていないことだ。
人狼ジャッジメントでは8月以降いろいろなことがあった。
こんな古い利用規約で数々の迷惑行為に対応していけたのだろうか。
私の浅はかな疑問はあっさりと解消される。
なんと第十三条(禁止事項について)の行ってはならない行為は、全部で46項目もある。
禁止事項だけでアイドルユニットを作れるではないか。
その禁止事項の網羅性は尋常ではなく、1度も規約違反をしたことの無い人はいないのではないかと思わせる。
それだけには収まらず、別冊の人狼ジャッジメントヘルプには更に細かい禁止事項が刻まれている。
改定しなかったのでは無い。する必要がなかったのだ。
これらは決して私たちを縛り付けるためのものではなく、あらゆる迷惑行為に対抗できるようあえて厳しくしているのだ。
この本で私が最も感動したのは、第十五条(免責事項について)の「お客様は、自己の判断により、健全な生活環境を乱すような過度の本サービスの利用を避けるよう心がけるものとします。お客様が以上の適切な利用を逸脱することにより生じた社会的、精神的、肉体的な損害に関して当社は一切の責任を負わないものとします。」という部分だ。
この本が書かれた当時は
「ゲームで生活を壊した人の責任を取らされることなんてないだろ。」
と笑われたに違いない。
しかし、今この部分を読んで笑う人はいない。
実際にフォートナイトというゲームでそのような訴訟があったからだ。
原告は「フォートナイトはあまりにも中毒性が高いものです。子どもの人生を台無しにするものと知っていたなら、このゲームを子どもたちにプレイさせることはなかったし、もっと注意深く子どもたちを観察していました」と主張している。
あまりにも馬鹿げた主張ではあるが、実際にそのような訴訟が起こってしまっている。
この本の作者はまさに想像力の化け物である。
この本は、最初から最後まで一貫して「備えあれば憂いなし」というメッセージを送っている。
細かい禁止事項から、ありとあらゆる可能性に配慮した免責事項まで、全てに「備えあれば憂いなし」のエッセンスが染み込んでいる。
一方で、私たちはどれほど危機管理が出来ているだろうか。
いつも何か起こってから対処していないか。
人々は予防より解決を優先する傾向にある。
この本はそんな予防をないがしろにする人全員に読んで欲しい1冊だ。
スマホで読みやすくするために改行しているが、原稿用紙にするとちょうど三枚分ある。
後書き
まさかあんなに嫌がっていた読書感想文をまた書く日がくるとは思わなかった。
当時二週間かかっていたものが二時間程度で終わったので自分の成長が感じられてよかった。(小並感)